ドバイ最終回として、アラブを語るには切っても切り離せない「イスラム教」についてです。

「イスラム教」を150字以内にまとめると、こんな感じでしょうか。

「メッカに生まれた預言者ムハンマドが7世紀初頭に創始し、
今日では世界第2位の宗教人口(約14億人)を擁する宗教。
ユダヤ教、キリスト教の流れをくむ「三大一神教」のひとつ。
唯一神アッラーへの絶対的帰依を教義の中心とし、
1日5回の礼拝や、一生に一度のメッカ巡礼、断食などの
独特の戒律で知られている。」

この「独特の戒律」、日常生活において厳しく守られており、
イスラム教徒は、豚を食べないし、お酒を飲みません。

ドバイの大型ショッピングモールにいくと、アメリカでしか発売されていないはずのiPadが
並行輸入され、平然と売られていても、豚肉やアルコールは売られていません。

ここでは、「アラブ人」を特徴づける「服装」と「礼拝」について少しだけ書きます。

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「アラブ人かどうか」、を判別する方法は、その服装にある、といっても過言ではありません。

アラブ人の服装は、なんといっても、男性の格好と女性の格好がそれぞれ伝統的な1種類
ずつなので、すぐに「アラブ人」と判別できます。
ドバイは80%が外国人ですが、外国人はふつうの洋服を着ています。
つまり、アラブ人か外国人か、がひと目で見分けられます。

男性は「トーブ」と呼ばれる真っ白な、かかとまで隠れるワンピースのガウンを着て、
頭には「グトラ」と呼ばれる、赤白のチェックもしくは白色の布をかぶり、
その布を頭に固定するために「イガール」と呼ばれる太い布の紐を頭に二重に巻いています。
つまり「オバQ」ルックです。
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グトラが「白」の人と、「赤白チェック」の人がいます。
赤白チェックの人=サウジアラビア人とのことです。
サウジアラビア人はおしゃれさんですね。
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男性の服装のバリエーションはこれだけです。

なぜ、全員がこんな「オバQ」のようなスタイルなのかというと、
宗教的な理由からではなく(イスラム教としては、男性はパンツをはいていれば問題ない)、
かといって国民の義務でもありません。
むしろアラブ人のナショナリズムを示す「民族衣装」であるようです。
外国人とは違う伝統的な格好にこだわることで、アラブ人としてのアイデンティティや「正統性」を
示しているようにも見えます。


一方、女性は黒が基調です。
女性は「アバヤ」と呼ばれる黒いガウンを着ています。
男性が頭に白いグトラをかぶるのに対し、女性は頭に黒い「ヒジャブ」と呼ばれるスカーフを着用し、
髪の毛を隠しています。
男性の場合とは違い、女性の場合は宗教的義務で、この服装を着用しています。
コーラン(クルアーン)で女性が身体をおおい隠すことを求めているからなんです。
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さらにそのうち多くの女性が、髪の毛を隠すだけでなく、鼻と頬と口も布で隠しています。
外から見えるのは目と手の先だけという格好をしています。
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一見アイデンティティがないように見えますが、よく見ると、化粧もバッチリだし、装飾品もゴールド。
かばんはヴィトンだったりします。

子供は普通の格好をしています。
「ヒシャブ」だけかぶって、後は普通の服装という10代前半の女の子も良くみかけました。
これも国際化、自由化の流れなのでしょうか?



続いて礼拝についてです。日曜日のミサにすらほとんど行かなくなったスペイン人と違って、
イスラム教徒は、1日5回の礼拝は欠かしません。
(どうでもいいですが、スペイン人は1日に5回食事をします。こちらは欠かしません。)

イスラム教徒は夜明け、昼過ぎ、午後、日没、夜半と決められた時間に礼拝しなければならないので、
つまりは、仕事中に2-3回、礼拝の時間が訪れます。

モスクに行ける人はいいのですが、仕事がらモスクに行けない人もたくさんいます。
でも、神との「契約」なので、礼拝を欠かすことはできません。

ですので空港や、ドバイ・モールのようなショッピングセンターですら、「礼拝所(Prayers room)」
と呼ばれる場所があります。礼拝の時間になると、屋外にいようが、屋内にいようが、
「アザーン」と呼ばれる「礼拝の呼びかけ」が聞こえてきて、
お客さんがいようが、店を閉めてまで、礼拝にいってしまいます。
この風景は、ブランド品の「バッタ物」を売る店が集まるAl Kamaraというマーケットにあった
礼拝所「Prayers room」を撮影した光景です。
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その厳しい戒律を忠実に守っている姿を日本で見たら間違いなくカルト集団だと思われるでしょうが、
世界中に14億人いる大宗教なのです(実は日本にもイスラム教徒は7万人いると言われています)。

ちなみにイスラム教では「一夫多妻制」が認められており、
本気でうらやましがるスペイン人もいますが、実態は、むしろ、「結納金」が高騰し、
晩婚化がすすみ、経済的にそれどころではないようです。
1人でも四苦八苦しているようで、「日本では、お金がなくても、愛さえあれば、、、」という話をすると、
本気でうらやましがられたりします。
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by bonito_seco | 2010-04-27 06:18 | 世界旅行記

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