いいことばかりを書いてきたマドリッドへの旅編もいよいよ最終回です。

ここで起こった決定的な出来事が、マドリッドを最低の思い出の街にしてしまいました。

各種ガイドブックなどで、あれだけ注意喚起されている「スリ」。
自分だけは、絶対に大丈夫だと思っていた、「スリ」に見事に遭いました。

財布などを入れた小さなかばんを、肩からたすきがけにして、
一応、自分ではスリ対策ばっちりと思っていたのですが、
あきらかに日本人観光客風で、しかもひとりで、大事なものが入ったかばんを
肩からかけている姿は、むしろ、相手にはかっこうの標的だったんでしょうね。

着いた日の夕方、観光名所をすべて見学し、いよいよハイライトというべき
プラド美術館に行こうと、マドリッドの中心地、「プエルタ・デル・ソル」から地下鉄に乗りました。

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まだ、地下鉄はそれほど混んでおらず、扉脇の手すりのあるスペースを確保。
なぜだか、若い女の子3人組が、他にスペースがあるにもかかわらず、
僕の周囲を取り囲みます。

数分後、彼女たちが脱いで持っていた服をなんだかごそごそしているなあと
おかしく思いながらかばんに目をやると、しめたはずのかばんのジッパーが開いており、
財布がありません。

こりゃまあ、こいつらに違いないと思うわけで、まだ車両の扉は開いたままだったので、
3人組を全員ホームにひきずりおろして、口論。

「お前、なにやっとんじゃ。誰の財布すっとんねん。なめとったらあかんぞぼけ」
と、大阪弁でおどしをかけます。

やつらは、
「なにをゆうとんねん。なんかしらんけど見たんかお前。」とスペイン語でとぼけます。

「やかましいんじゃぼけ。返さんかい。お前らぶち殺すぞ。」と、やはり久しぶりの大阪弁の殺し文句を浴びせかけます。

そうすると、ベンチに座っていたおじさんが、「そうだそうだ、わしは見た。こいつらが犯人だ」と
スペイン語で援護射撃をしてくれますが、ベンチに座ったままで、
争いには関わり合いにはなろうとしません。
周囲を見ると、地下鉄も、ことの見幕を見届けようと、発車せずに止まったままです。
なんだか、乗客からも僕を応援する声が聞こえてきます。

しばらく大阪弁を続け、いい加減暴力行為に走ろうとしたときに、
そのうちの一人が僕の財布をホームに投げ出して、
3人別々の方向に走って逃げ出しました。

財布を拾い、中身の無事を確認し、3人のうちのひとりを追いかけたのですが、
プラド美術館もあと2時間で閉まってしまいます。
追いかけるの途中でをあきらめて、美術館に向かいました。

怒りがおさまらないまま、プラド美術館に到着。
はてはて、絵画館としては世界一、1000点以上を展示するプラド美術館は、
史上最低に効率的な案内が出来ていない美術館で、ガイドブックを見て、
そこに書いてある順路通り行っても、何度も同じところを通らされるようなとことでした。

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なんとか駆け足で見終わり、バルでサッカーを観戦し、いろいろあったその日は終わりました。
翌日は雨。マドリッドで見るべきものはもはやない、と思い、
特急で30分の古都トレドに向かったのでした。

みなさん、スリはやっぱりいます。気をつけましょう。
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by bonito_seco | 2008-12-16 00:01 | スペイン旅行記

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