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遅ればせながら、メルセ祭のレポートです。

カタルーニャ州の各市町村では、この時期、フィエスタ・マヨール「Fiesta Major」(大祭り)と呼ばれる
町をあげての祭りが各地で行われます。

バルセロナ市のフィエスタ・マヨールはその守護聖人、「メルセの日」(9月24日)を
メインとして約1週間続きます。
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この時期、旧市街地を中心に地元市民や観光客が街に押し寄せます。
イベントが盛りだくさんで、老若男女、誰もが楽しむことができます。
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主要な広場に設置されるステージでのライブ音楽や各種屋台はもちろん、
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カタルーニャ地方の伝統ダンス、「サルデーニャ」、
巨大人形のパレード、などなど。
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そして、最も有名で、独特なものが、カタルーニャの伝統行事、「Castellers」(人間の城)。
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今回は、このCastellerasについて、書いてみます。

メイン行事(というか大会?)は、9月24日昼12時30分、サン・ジャウメ広場で開催されました。
バルセロナの各地域を代表するグループが技と高さを競い合います。

このCastellers、まるで日本のお祭りのように、各町毎にクラブがあり
(例えば「チーム・サグラダ・ファミリア」、「チーム・バルセロナ・カテドラル」など)、
いろいろな町のフェスタ・マヨールの大会に出場して競争をしているそうです。
「人間の城」には難易度によって点数があり、チームごとに、その点数を競いあいます。
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中でも、TV局の中継が入り、最も世の中の人の注目を集める、
バルセロナのフィエスタ・マヨールでの大会は、最高の舞台でしょう。

当代きってのよりすぐられた5チームがいよいよ入場行進。
決まってこの形。2段目に屈強な男性。3段目に女性、そして4段目には子供。
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不思議な催しものと言ったらそれまでなのですが、
実際に生で実物を見てみると、これが感動的なのです。
見物している観衆も傍観者でいるわけにはいきません。
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人間の塔が作られていくに従って緊張感が漂い、まるで、
観衆の視線や願いによって塔が安定し、皆が人間の塔に参加しているような気分になります。
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上部にばかり注目が集まりがちですが、「柱」になっている人の周囲には、
塔全体や補強のためにメンバーを支える集団がいます。
「力」「バランス」「勇気」。
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下部から順番に男性→女性→子供と続いていき、特にてっぺんの「casteller(塔の一段)」となり、
人の柱をよじ登っていくのは、メンバー中、もっとも体重の軽い、最年少の子供が努めます。
登りきってポーズを決めた後に、また柱を構成している人々の背中を滑り降りなければならず、
子供ながらに、難易度の高い技術と、そして勇気を示さなければなりません。
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このCastellerがポーズを決めた後も気が抜けません。
塔を築き上げたメンバーの一段が「降りてくる」際のバランス維持が、また大変なのです。
全員が降り終わると、観衆はこらえていた息をつくことができ、拍手と歓声が響き渡ります。
成功に喜ぶメンバーの姿に、感動で涙が出そうになります。
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まるで、個人の功績など存在せず、自分の安全は他者の手中にあり、
自身の手には他者の安全が託されていることを知っている
男たち、女たち、そして子どもたちに対して敬意を表する儀式のようです。

力と、そして物理的、精神的なバランスが共有された時に、人間の塔は築き上げられます。
美しいものは常に複数からなり、失敗や成功も決して孤独なものではない。
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この不思議な伝統行事には、そんなカタルーニャ精神がつまっているのかもしれません。

# by bonito_seco | 2009-09-30 06:33 | バルセロナの話

スペイン人は相当お祭り好きな国民です。

生死をかけて牛を追う祭りもあれば、トマトをつぶして喜ぶ祭りもあれば、
巨大はりぼて人形を燃やして喜ぶ祭りなど、個性的な祭りがいろいろあります。

岸和田市民としては、中でも、祭りごときに生死をかけるその根性がとっても親近感をいだきます。

で、バルセロナ最大のお祭り「メルセ祭」がいよいよ明日9月23日(木)から秋の訪れを祝うように、
街全体で盛大に祝われます。

このお祭りはバルセロナの守護聖人、聖女メルセを祝うものなので、バルセロナだけが祝日です。
今年はカレンダーのめぐりあわせで、金曜日もPuenteで休みとなり、4連休です。

街中イベントが盛りだくさんですが、中でもハイライトは、巨人のパレードと
伝統的な人間の城(CASTELLS)です。

明日街に出て、その様子をチェックしてきますね。
お楽しみに。

# by bonito_seco | 2009-09-24 06:53 | バルセロナの話

随分とご無沙汰していました。
展示会による過労と睡眠不足により、すっかりブログ更新を怠っていました。

さては、展示会そのものは、5日間にわたり、45000人を集めた国際的なイベント。
IBC、、、「国際放送機器展」とでも訳しましょうか。
今年は不況を反映してか、来場者数は7%減となりましたが、
我社ブースへの来場客は昨年よりもだんぜん多く感じましたぞ。
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さて、仕事の話はここらへんにして、アムステルダムといえば、、、、
レッド・ライト・ディストリクトやコーヒーショップなんて話題を出しそうなものですが、

やはり僕のブログでは、スキポール空港内にあるスーパーの日本食売場がフィーチャーされます。
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7ヶ月前に見たときよりも、ぐっと商品数が増えてるような。。。
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お弁当&惣菜コーナーには、たこやきまで。。。
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しかし、チェックイン前にある空港内のスーパー。
いったい誰がわざわざここに来て日本食材を買うんだ?

あ、僕?、あ、そうね。僕みたいなのが興奮して買っちゃうのですね。

# by bonito_seco | 2009-09-22 01:49 | ヨーロッパ旅行記

に仕事で来ています。。。

放送機器&AVプロダクション系の欧州最大のイベントに出展します。
今日から7泊の長期滞在です。

何はともあれ、オランダは昔1年間ばかり住んでいた場所。
懐かしいものがいっぱい。

例えば、、、


<青い飛行機>
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この航空会社は、昔はいろいろひどかったんですが、
最近はサンドイッチの味もましになりまして、
心なしか女性客室添乗員の背も低くなった気がします。

<スキポール空港の正面入口>
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ここは欧州で一番好きな空港です。非常にオーガナイズされています。
空港内のショップなどもエンターテイメント性抜群です。
日本への便では、乗り継ぎは必ずここを使います。

<スキポール空港の中の「フリカンデール」の自動販売機>
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はっきりいって、そんなにおいしくないんですが、
そういうことも含めて、「オランダの味」です。
とりあえず、長期出張などから帰ってきたら、まずはここでこの「フリカンデール」を
買ってました。

<運河に浮かぶ、ボートハウス>
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情緒はあふれるが、、、夏は蚊が多くて大変そうだ。
でも、地元オランダ人からもボートハウスは大人気だそうです。
(高いのと、競争率が高いので、なかなか入手できない、らしい。)

でも、最近は、アムステルダムといってもここのイメージしかありません。
RAI-エキジビション・センター
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数万人規模の展示会を収容できる会場やホテル、都市の魅力で、
欧州No.1の展示会場です。。。なので、よく仕事でここに来ます。
ここにつくと、いつも現実に引き戻されてしまいます。

イベント出展が成功するよう、帰る日まで頑張りますぞ。

# by bonito_seco | 2009-09-10 06:19 | ヨーロッパ旅行記

これはアメリカに駐在していたときに、ときどき聞いたフレーズ。

絵でたとえると、こんな感じですよね?

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ありえないですね。

ということで、英語で「ありえないこと」を表現するときに使われます。


なんでこんな話かと言うと、いまだに整理中のスイスの写真を見ていたら、
こんなものがでてきました。

ハイキングルートです。
豚小屋のそばを通ります。
豚は放し飼いにされてます。

近くのドロ沼で水浴び遊びしていた豚が、僕を見るやいなや近づいてきました。
When pigs fly_e0155786_6165562.jpg


とことん接近したあげく、よくのびた鼻で、なにやら僕の匂いを確認しています。

なんとほほえましい光景なのでしょうか。


が、しかし、このとき、僕は恐怖におののいていたのでした。

だって、豚ってば、この鼻、とっても硬く、おまけに木製の柵なら簡単に壊してしまう
強大な背筋を備えており、牙も強い背筋を生かせるよう上向きに生えており、
人間のような丈の高い動物を敵と認識すると、突進して鼻先を股ぐらに突っ込み、
頭部を持ち上げながら強くひねる、という得意技を持っています。

この技は「しゃくり」と呼ばれており、まともに人がしゃくられると数メートル飛ばされ、
腿の内側の静脈を切って大出血することがある。

らしいからです。


で、この豚君、ひとしきり僕の匂いをかいだ後、
興味なさそうに、そっぽを向いて、歩いていってしまいました。

「日本人観光客、スイスで豚にしゃくられ重症」なんて記事が新聞に載らなくてよかった。

豚ではなく、僕がしゃくられて飛んじゃうとこだったわけですね。

# by bonito_seco | 2009-09-07 06:24 | 独り言